代表的なHDMIスイッチIC
PI3HDMIシリーズ(Diodes Incorporated / 旧Pericom)
このシリーズは、低消費電力で広く普及しています。
- PI3HDMI412: 2:1のアクティブ・スイッチ。
- PI3HDMI201: シンプルな2:1構成で、HDMI 1.3/1.4世代の設計によく使われます。
- 特徴: 高速信号の劣化が少なく、基板設計も比較的情報が多いです。
TS3DV642 (Texas Instruments)
最近の設計でよく選ばれる、双方向対応のスイッチICです。
- 構成: 1:2 または 2:1 として使えます。
- 特徴: HDMI 2.0(4K/60Hz)まで対応できる広帯域(6.9GHz)を持っており、MIPIやDisplayPortの切り替えにも流用可能です。
- 制御: GPIO(SELピン)のHIGH/LOWだけで切り替えられるため、プログラムが非常に簡単です。
LT8641SX (Lontium Semiconductor)
多機能なスイッチICで、低価格なHDMI切替器の中身によく使われています。
- 特徴: 4入力1出力ですが、2入力用としても使えます。デジタルオーディオ出力(I2S)を分離する機能(オーディオエキストラクター)を内蔵しているモデルが多く、多機能なシステム向けです。
. 実装のポイントと注意点
HDMI信号は数Gbpsの超高速差動信号であるため、ICの選定以外に以下の点に注意が必要です。
- インピーダンス整合: 基板設計(PCB)の際、差動ペアのインピーダンスを100Ωに厳密に合わせる必要があります。
- 等長配線: ペア内の2本の線の長さを揃えないと、信号が化けて映りません。
- ESD保護: HDMIは抜き差しが多いため、ICの入力段にHDMI専用の静電気保護用IC(TPD12S016など)を配置するのが定石です。
3. 手軽に試すなら「評価ボード」や「モジュール」
IC単体からの基板設計は非常に難易度が高いため、まずはこれらを利用することをお勧めします。
- TIの評価モジュール (EVM): TS3DV642EVM などの評価ボード。
- 既製品の分解: 市販の数千円のHDMI切替器の多くは、上記のICのいずれかを使用しています。その制御信号(ボタン部分)をM5StackのGPIOやMOSFETでシミュレートするのが、最も確実で安価な方法です。
実装上のアドバイス(M5Stack接続時)
M5StackのGPIOでこれらを制御する場合、以下の点に注意してください。
- 電圧レベル: これらのICの多くは 3.3V駆動 です。M5Stackの出力も3.3Vですので、直結して問題ありません。
- 配線の難易度: HDMIの信号線(TMDS)はペアが4組ありますが、これらは「等長(長さを揃える)」かつ「ペア内の隙間を一定にする」必要があります。
- ユニバーサル基板での手配線は、フルHDだと画面にノイズが乗る可能性が高いです。
- 可能であれば、HDMIのコネクタがすでに実装されている 「TS3DV642 評価ボード」 を購入し、その
SELピンだけをM5Stackに繋ぐ方法が最も確実です
今後の作業・展望(ブログ用ドラフト)
今回のAIとの対話を通じて、2入力1出力のHDMI切り替えを実現するキーデバイスとして、TS3DV642(またはPI3HDMI412)の選定まで完了しました。
次回のステップでは、以下の構成でプロトタイプの製作と検証を進めます。
1. 実験構成のアップデート
現在は Raspberry Pi Pico + Adafruit DVI Breakout Board を使用し、ソフトウェア制御でHDMI信号を出力させています。ここに今回選定したスイッチICを組み込み、別のHDMIソース(PCやゲーム機など)との切り替え実験を行います。
2. 検証のポイント
- 信号品質(インピーダンス)の確認: Picoが生成するDVI信号は非常に繊細です。スイッチICを経由することで、フルHD解像度においてノイズや同期ズレが発生しないかを検証します。
- GPIOによる動的切り替え: Pico、あるいはM5StackのGPIOを使い、物理ボタンやプログラム上のトリガーで「瞬時に画面が切り替わるか」を確認します。
- 配線の最適化: 高速信号の劣化を防ぐため、ブレッドボードではなく、可能な限り配線長を短くしたプロトタイプ基板での実装に挑戦します。



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